Quantcast
Channel: SONG OF LIFE~遺伝性卵巣がんと生きる~
Viewing all articles
Browse latest Browse all 228

サクラはまた咲くけれど。。。。

$
0
0




病院に咲く
満開のサクラにおもう






4月がはじまって フレッシュな瞳をキラキラ輝かせている若い姿を
あちらこちらで見かけます。



この季節は新鮮な思いで次へと向かおうとする思いと、
何かをやり残したかのような ふわふわとした悔恨の思いとが、
絡みあった糸のように交錯して、
なんともいえない複雑な気持ちが襲来。




そんなアンビバレントな気持ちを反映するかのように
サクラの淡い花びらが 風に吹きすさぶられて
美しく舞うのを眺めながら、
予想もしていない所へヒラヒラ飛ばされ 消えていくのを追っていると、
胸がかきむしられるような哀しみにかられるのです。


.:*:・'°☆.:*:・'°☆


「光陰矢のごとし」という
時が過ぎ行くたとえを表した言葉があるけれど、
病を得てからのこの3年は 亀のようにゆるゆるした歩みのようでもあり。。。
それでもやはり振り返ってみれば
瞬きのようにあっという間だったようにも感じます。



特に私達のような進行癌という病を得ていると
時間の流れは本当に貴重なもの。



ましてや 今まさに
病と命がけで対峙している者にとっては
時は刹那(せつな)なのです。








サクラはまた来年も咲くけれど。。。






先日 同じ病を闘っていた友人が
サクラが咲くのを見届けずに旅立っていきました。



生きる気力に溢れ
体力的に辛いときでもチャリンコで通院し、
明るくて美しくて面白くて
いつも笑顔しか見せたことのなかった彼女。



3週間前には同病の仲間で集まって
お茶をしながら何時間もお喋りをしたというのに。。。
あの日のことを思うと まだ信じられません。。。。



花散る雨がそぼ降る中を
最後のお別れをしにいきますと、
旦那さまがこんなエピソードを話してくださいました。



「倒れて救急車で運ばれた日の最後の晩ごはんはね、
肉豆腐に焼き魚 それに野菜炒めをペロリと食べてね。。。
最後まで食欲旺盛で。。。ふふふ。。」



それをお聞きしてグルメで大食漢で豪快な彼女らしいなと、
涙まじりに笑いがでました。



というか。。。
旅立つ数日前まで しっかり御飯を食べる気力があった人なんて
この病気をしてから聞いたことないよ。
すごいよ。すごい。(つд;*)



それでも8歳の小さい娘さんを残して旅立つ無念さは いかばかりだったでしょう。
彼女のブログをいま読み返しても
娘さんに対する愛情が そこかしこに溢れていて 涙が止まりません。



卵巣がんと共存してきた彼女のこの3年間。
もしもこんな病さえなければ
今ごろ可愛い娘さんと 美しいサクラを眺めていただろうにと思うと、
悲しみや寂しさよりも
ぶつけようのない悔しさが募るのです。




にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ

にほんブログ村

↑では同じ卵巣癌の方のぶろぐがご覧になれます
ぽちっと応援よろしくおねがいします
(*^ ・^)ノ⌒☆



Mちゃん。
痛みのない世界で
どうかやすらかにお眠りくださいね。




Android携帯からの投稿

Viewing all articles
Browse latest Browse all 228

Trending Articles